作/テレンス・ラティガン 翻訳/小田島雄志 上演台本・演出/矢内文章
■ものがたり
舞台はイギリスの海辺のホテル。宿泊客のほとんどが長期滞在のため、食堂では皆決まった席に着く。これは二つのテーブルで起こる二つの季節の物語である。
〈第一話〉「窓ぎわのテーブル」-冬-
馴染みの客は、それぞれの来し方を背負ったユニークな面々。なかでも、酔いどれジャーナリストは周囲から浮いた存在だが、ある女性客が現れたときから激しい動揺を見せる。
二人の間には一体何が? そして彼らを見つめる支配人。狂おしい夜が幕を開けて……。
〈第二話〉「七番テーブル」-夏-
古参の人々は変わらず元気だ。ある日、七番テーブルを使う退役軍人が新聞沙汰に。明るく無害なはずの彼が起こした事件とは? 正義を掲げる夫人は断固排除を叫び、夫人の気弱な娘の心は揺れる。常連客それぞれの選択は……。