冬の光景

 冬は苦手だ。毎年、温かな春が早く来ないかなと思っている。それでも、真冬の朝には、きんと冷えて冴えた空気の中、いつもの景色が一段美しく見える。清少納言が「いとおかし」といった冬の「つとめて」の光景は、やっぱり愛おしい。
 晴れた日には、都会の夜空にも、オリオン座の外枠の4つの星と、真ん中に斜めに並んだ3つの小さな星がはっきりと見える。そんな日は、心がほんの少しだけあたたかくなる。本当はもっとたくさんの星が見えたら楽しいのにとも思う。それでも、明るい街灯の並ぶ夜道にほっとしながら、家路につく。
 今年も、6月公演の稽古が始まった。今はすっかり葉を落としている、街路樹のいちょう並木を横目に見ながら、稽古場へと向かう。ちょっと前まで、光線の加減によって、金色に輝いていたこの道も、今は何とも寒々しい。それでも、木々はもうすぐ訪れる春に備えているのだろう、そんな事を思いながら、歩いて行く。 ぶーにゃん 

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