100人のシンデレラ

 別役実さんの戯曲の中に、「歌うシンデレラ」という芝居がある。「この百年の間に、舞踏会は毎年開かれ、シンデレラは100人いました。そして、王子様も100人、意地悪な継母とその娘も100人いたんです」という内容の台詞がある。物語は繰り返され、その物語に携わった主役も、脇役も、それぞれ、その物語の数だけいるということだ。
 星組の「瀬能あずさ」の役を演じる後藤まゆみは、花組の山田ひろえとは対照的な、すらっと背の高い、大人の雰囲気を持った女優だ。この、個性の違う二人が、それぞれどんな「あずさ」を作り上げていくのか、とても興味深い。
 もしかしたら、個性の違う二人が、同じ役を配役されることに、少し違和感を覚える方が、中には、いるかもしれない。しかし、物語の本質、役の芯となるものが変わるわけではない。その役を肉付けしていく過程で、それぞれの役者たちが、かいま見せる、それぞれの人生観。その違いが面白いのだと思う。 ぶーにゃん

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