雪あかり

 先日、東京に今年二度目となる大雪が降った。夜、台所の灯りを消すと、窓の外がほんのり明るく、雪あかりの柔らかな光に包まれて、一瞬、幻想的な世界にいるようだった。
 私は雪国育ちだから、雪が与えてくれる楽しさも、大変さも、怖さも知っている。まして、東京の雪がもたらすものはやっかいごとの方が多いようだ。それでも、私は雪が降ると何だか嬉しくなってしまう。
 子供の頃、玄関の軒下から、雪が降ってくる夜の空をじっと見上げていると、自分が空へ上っていくように錯覚し、そうしていつの間にか宇宙の小さな星々の間を泳いでいるような、空想の世界へ行くことができた。それはとても心地よく、寒さも忘れてずうっと降りしきる雪の夜空を眺めていた。
 さて、稽古場では、6月公演「浅草物語」のキャスト発表が行われ、稽古が始まった。さらに、演劇集団ザ・シビック第18期講習生卒業公演、OBザ・シビック公演も、ともに本番間近にして、熱を帯びた稽古が繰り広げられている。降り積もる静かさと雪あかり、稽古場には新たな輝きをもたらしてくれたのかもしれない。 ぶーにゃん

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